藍澤証券 企業研究
こんにちは。
管理人のシュウだ。
今日は藍澤証券の展望について話していく。
小生は今、藍澤証券の選考を受けている。有価証券報告書に日々睨めっこしニュースを見ていて気付いたことがある。
それは証券業界が世界の経済の波に影響を受けやすいということだ。
「あたりまえだ」という声があると思う。
しかし、みんなが思うより証券会社というものはどの業界よりももろにダウ市場や世界経済の影響を受けやすいのだ。
今回、新型コロナウイルスの混乱により世界経済はストップしている。その影響は株価を見ればわかるだろう。2019年12月には24,000円台だった日経平均株価も4月には20,000万円を下回ってしまった。
証券会社は個人投資家の取引の手数料で売り上げを得ているため、このような経済の停滞は投資活動の縮小に繋がるため今期の売上は落ち込むだろう。
そんな証券会社の中でもより厳しい状況に置かれているのが藍澤証券だ。
香港をはじめとしたアジアの株式市場に力を入れている藍澤証券は今期の売り上げは、独立系証券会社の中で損害は大きいものとなる。
今日はそんな藍澤証券について有価証券取引報告書を通して説明していく。
引用:藍澤証券有価証券報告書(2019.4期)
藍澤証券概要
関東を基盤にもつ中規模な証券会社。
90年の歴史を持つ老舗の証券会社であり全国に61店舗を展開している。
外国銘柄ときにアジアの銘柄に力を入れており3200ものアジア銘柄を販売しており、日本取引所で扱っている東証一部銘柄3400に匹敵する数を揃えている。
本社は日本橋にある。
過去2年の売り上げの推移(2018~2019年)
2018年の売り上げは97億円で経常利益は6億円である。
そして2019年の売り上げは104億円と前年度比7%上昇し、経常利益は10億円を突破した。
なぜ売り上げを伸ばすことができたのか。
香港の独立運動による混乱や米国によるファーウェイの取り締まりなど世界経済の減速は記憶に新しいと思う。
しかし、藍澤証券はこの状況下で順調に売り上げを伸ばしている。
これから3つの要因を説明していく。
金融業界緩和
世界の金融緩和競争により米国株の上昇が起きたことが要因の1つだろう。
欧州中央銀行(ECB)は利下げや量的緩和を2019年11月に行った。
ユーロ圏経済つまりEUの低迷や上述した米中の対立、イギリスのEU離脱による世界経済の不透明さから行ったものだ。
これに追随し米連邦準備制度理事会(FRB)は利下げを行い、その他新興国も金融緩和の施策を行った。
その結果、金融市場は支えられ急速な株価下落を防ぐことができた。
手厚いビジネスサポート
藍澤証券は経営理念に「より多くの人に証券投資を通じより豊かな生活を提供する」を掲げており、お客様に寄り添ったサービスの提供を心掛けている。
その一環として新たにコンサルティングプラザを各店舗に開設し、お客様の資産形成・財産継承を相談できる窓口を設置した。これによりお客様は人生設計を金融のプロに相談することができるようになった。
また企業に対するビジネスサポートをしており、税理士による経営アドバイスなどは評価が高い。他にも藍澤証券が強味にしているアジア市場への繋がりを活かし、企業のアジアへの販路拡大をサポートしている。
産学連携
売り上げに直接繋がってはいないが産学の連携、地方経済への支援などにより地域の信頼を集めている。社会的信頼が売り上げ、ビジネスに繋がっていると推測できる。
茨城県立常陸大宮高校と連携協定が結んでいる。高校生に藍澤証券の社員が投資について指導するだけではなく、常陸大宮高校の学生が設立した会社への出資も行っている。
また、青梅信用金庫と提携し東京都青梅市の「青梅観光戦略創造プロジェクト アクションプログラム」に参加。企業ふるさと納税を通して青梅市の発展に貢献している。
藍澤証券の強味
大和証券、岡三証券など他の独立系証券会社にない藍澤証券の強味はなにか?
それはアジアの3200銘柄を扱っていることである。
藍澤証券では香港、上海、深圳、台湾、韓国、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、イスラエルの12市場の商品を購入することができる。
藍澤証券はアジアの成長に証券業界での生き残りをかけている。
まとめ
藍澤証券の企業研究をまとめてみた。
いかがであっただろうか?
藍澤証券は正直、外国株式の動きに左右されるため新型コロナによる世界経済の停滞はどの証券会社より痛手あろう。
平時であればアジアの成長、好景気から大幅な取引の増加が見込め手数料の売り上げは伸びたはずなので藍澤証券からしたら悔しい状態だ。
蛇足
来週は藍澤証券の面接がある。
藍澤証券がどのようにこの未曾有うの事態を乗り切るかを質問し、見極めたいと思う。
企業研究を通してわかったことはこれからの経営状況は厳しいということである。